2016年4月13-18日 ボウ~ヨーホー氷河縦走 Day1とDay2

ヨーホートラバース全体図
4月13日から5泊6日で氷河スキー縦走をガイドさせて頂きました。
内容が濃い6日間のツアーでしたので、何回かに分けて報告させて頂きます。

氷河スキー縦走、通称トラバースについては過去何度も取り上げていますが、念のためもう一度説明させていただくと、通常のバックカントリー装備+氷河(ロープやハーネス)装備を使用して、カナダの氷河の上を歩きながら、山小屋を縦走していくスタイルの登山です。

ロッキーの氷河スキー縦走の季節はズバリ春。春は、日照時間が長く、気温が緩み、標高が高い(2500m-3200m)場所にいるので雪質が良い、と条件が揃うためです。

今年は例年になく春の気温が高く、低い標高のバックカントリーは全て終了していましたが、この氷河縦走的には最高のコンディションでした。4月-5月上旬がシーズンですね。

ちなみに、氷河スキーと言っても青い氷の上をガリガリ滑るわけではありません。氷河の上の通常雪が1m-10mほど積もっているので、見た目は普通のバックカントリーと変わりません。念のため。。

過去の氷河縦走の記録はこちらから

今回のお客様は福島からお越しの佐藤様。去年も滑りにいらしたので今回で2回目のロッキーでのスキーとなりました。去年はキャットスキーとボウハットに2泊されました。その際に話した氷河縦走が今年いきなり実現したわけです。んー佐藤さんの行動力に脱帽!
去年のツアーの様子はこちらから
http://onsightcanada.blogspot.ca/2015/06/150322-31.html

Day1 ボウレイク駐車場からボウハットへ
距離:8km、標高差:390m、行動時間4時間45分

トラバースは縦走スタイルなので、ゴールとスタートが違う場所です。なので初日のこの朝は車2台で移動、ゴール地点に1台をデポしもう1台でスタート地点に向かいました。
ロッキーは公共交通機関が発達していないので、この辺は個人旅行の人たちへのハードルを上げてしまいますね。

異例といえるほど暖かい4月なので、湖の結氷状況が気になっていましたが、湖はきっちり凍っていてくれ、またキャニオンの底を歩く部分も基本は問題なく渡れました。一安心。
山小屋にも順調に到着しまだ日は高かったですが、まだまだ長丁場の行程なので、この日は小屋でゆったりしました。60歳を超えている佐藤さんですが、4時間半での山小屋着はコースタイムどおり。素晴らしい体力ですね!

Day1&2概念図

次女にお見送りを受けつつ、スタートです。
まずはボウレイクを横断します
ちなみに夏のボウレイクはこんなとこ
春なので雪が急速にとけてます。
ここはギリギリセーフ
ここはアウト。
この季節に開いているのは初めてかな
標高を上げれば積雪は全く問題無いです
核心部のヘッドウォール部分を超えて一安心
山小屋についてほっと一息。
ここはリビング&キッチン。寝床は別棟です。
ガイド仕様のモンベルジャケット
窓からの景色、ヘッドウォールの懸垂氷河を一望
この小屋はカナダ山岳会所有。
ちなみにカナダ山岳会とのコラボで今年は北海道にツアーをしましたね
酒はバーボンとスコッチ。
基本はハードリカーっす。
初日のご飯はカツ丼!
佐藤さんにも美味しく召し上がって頂きました
Day2 マウント・ゴードン(3200m)に登頂
距離:12km、標高差850m、行動時間:6時間

今回はボウハットに2泊するので、この日は小屋を起点に氷河登山にでかけました。
朝方は少し雲が出たり入ったりしましたが、登りつれて雲が晴れ最高の景色を楽しむことができました。登頂後1本滑り、雪がいいので登り返しもう1本。最後はまた雪が降ってきましたが、日中はほぼ晴れていたのでラッキーでしたね。
佐藤さんも「なんだこの気持ちよさは~」って叫んでました!

明日からはいよいよ荷物を担いで縦走開始です。
セント・ニコラスをバックに滑る別パーティー
氷河上はクレバスがないかプローブを使ってチェック
 (photo by Takeshi)

小屋から200mほどあがると氷原にでます
(photo by Takeshi)
氷原はこんなに広々
順調に山頂に到着、山頂からレイクオハラ方面を眺める
今回ヘルプしてくれたアルパインガイドの谷氏
明日行く山小屋が見えました!
降りは滑りやすいパウダー
ヨーホーの山々と剛士
雄大な景色をバックに滑る私
(photo by Takeshi)
広大な氷河は我々の貸し切りでした
大迫力の懸垂氷河
今日もお疲れ様でした~