遂にこの時がきました、カナダ山岳ガイド協会(ACMG)の山岳スキーガイド試験。
4月10日から18日の9日間でこの難関と言われるガイド試験に挑んで参りましたので、そのご報告。
山岳スキーガイドの資格には2段階ありまして、最初が見習い資格のApprentice Ski Guide。これは2012年に受験し、その後3年間のうちに本試験に進む必要があります。
Apprentice Ski Guideの試験の様子とそもそもガイド試験とは何?はこちらから
Apprenticeの時とは異なり、既にガイドとして働いているので準備期間はなかなか取れないのが現実。3月はキャットスキーガイドを目一杯やり、試験までの一週間を休みにして、ロープワークやらビーコン練習の微調整。今更ツアリングに行っても変わらないのですが、体力を戻すために1度だけ同じ受験組の友達と山行には行きましたが。
この本試験に合格すると一人前の山岳スキーガイドとなり、他の人と一緒に働かなくてはよくなります。つまり全て自分で的確な判断ができる人間のみが合格するということで、試験中は基本的に自分で1日を組み立てていき、試験管は何も言わずに付いてきます。
採点項目は多岐に渡り、
1. Course Start Group Briefing
→事前にアサインされたトピックを、初日に発表する20分もの
2. Improvised Rope Resuce
→ クレバスレスキューシナリオ4通りの中から実地で出題
3. Professional Companion Rescue
→ 12分間で4台のビーコンを発見し、そのうち2台を掘り起こす
4. Client Care
→ 歩くペースやら、説明やら、スキーのコーチングやら
5. Risk Management
→ 危なくないように1日を過ごすが、危なくないのであれば急斜面の滑降もしなくてはNG
6. Technical Systems
→ ロープワークなど
7. Professionalism
→ プロである振る舞い、お客さん本位の考え方
8. Movement skills
→ スキーのテクや岩稜帯での歩き方
9. Terrain Assessment
→ ルートファインディングやアップトラックのつけかた
10. Application
→ 懸垂をつかう、ローワーで下ろす、スキンをつける、外す、ピットを掘る、掘らないなど
11. Daily Overall Mark
→ 1日の総合
この11項目全てパスしていないと、試験自体が合格になりません。
あー大変。でも人の命を預かる職業なので試験が大変なのは当たり前とも言えますが。
ということで、試験を写真とともに振り返りましょう。
結果?知りたいですねー。
ふふふ、次回以降のBlogで結果を発表したいと思います。
なぜなら1行では書きあらわせないほどのものですので!
カナダ山岳ガイド協会スキーガイド試験
日程 : 2015年4月10日-18日
場所 : Frisby Creek (レベルストークからヘリコプターで北西に20分のモナシー山脈)
2日目 いよいよヘリでFrisby Creekへ。 つーか天気悪いっす |
荷物は到底ヘリに入りきらないので、ネットに吊り下げてく |
無事に到着 |
共有の場はでかいテントを設営。 一つがキッチン、一つが薪暖炉付きのリビング |
リビングにある暖炉。渋いっす |
くつろぐ仲間たち |
テント設営後は早速クレバスレスキューの試験 こんな感じから自分で這い出します |
これがトイレ。この箱4つありましたが、8日後には3つフルでした。 よく出ること |
リードするクリスティーナ アークテリクスのライダーです |
ホワイトアウトの日が多かったです。 雪も70cmほど振り、雪崩の危険度満載 |
3日目ぐらいにやっとあたりが見渡せ、 ほーこうなっているのかっていう状態 |
真ん中のボールがトイレットボール。 このトイレットボール経由で色んな所にいけます |
大きい氷河があるのもこのエリアの特徴。 今後はお客さんと一緒に来たい場所ですね |
同じグループだった、クリスティーナとフィル |
フィルのリードで岩稜帯を越えていく |
テントから見る景色 |
別のグループとすれ違う。 後ろの氷河もかなーり良い斜面です。 |