カナダ山岳ガイド協会 スキーガイド研修コース

2012年1月22日~28日の日程でカナダ山岳ガイド協会(ACMG)のスキーガイド資格を取るための、事前講習(講習だがこれにパスしないと次に進めない)に参加したので、概要を備忘録的にアップ。

日時:2012年1月22日~28日(7日間)
コース名: Guide Training Ski - Touring
場所:ロジャースパス+ワプタアイスフィールド
費用:$1350+各自のホテル代、ご飯代
人数:生徒8名、講師2名(国際山岳ガイド)

当初の予定はバックカントリーの聖地ロジャース・パスに7日間泊まりこんで、朝から晩まで講習の予定だったが、連日の積雪のため徐々に山がクローズになり、最終的には付近の高速道路も一時雪崩コントロールのためクローズ。
これでは、講習にならないということで、講師の提案で最後の3日間はロッキーに移動。
これは結果的にナイスな判断であったと思う。
ロッキーであがったボウハットでのホワイトアウトナビゲーションの練習は、あまりにも寒くて途中でストップがかかったが、それでも価値のあるものだった。

内容は、朝6時から夜9時ぐらいまで。
0600 朝の天気チェック
0630 AMガイドミーティング(積雪情報、天気予報、雪崩状況、その日の予定Etc)
0700-0800 朝食
0815-1600 フィールドで講習
16:30 PMガイドミーティング
17:30-1900 夕食
19:00 座学+次の日のプランニング

こんな感じで一日が進む。

この講習を受ける生徒のレベルになると、天気予報、積雪/雪崩状況をつかむのは、皆正確につかむ。
その情報を元に、どのような判断をくだすか?
これが自分にとって一番のキーワードだったと思う。
安全な場所をただ滑るのははっきり言って簡単。お客さんを喜ばせるために、与えられたコンディションで、安全のマージンをとりつつ、良い斜面に案内する。
これが、難しいんだよね。

あと、いろんな局面での判断。英語ではDecisivenessって言うけど、ガイドとしての決定力をしっかり持っていないと、お客さんになめられるし、不安を与えてしまう。
この辺が英語が第二外国語だと辛いところだけど、まー試験を受ける時点でわかっていることだから、今更だけどね。

ということで、あっという間の7日間。
経験のあるガイド達は、ただいたずらに経験を積んで、経験論で結論を出すのではなく、
ずーと最新技術を学び続けて、それをフィールドで当てはめていくのを数十年繰り返している人達。
非常にためになり、自分の弱い部分が浮き彫りになった講習だった。

結果は無事に最終試験にすすめることになったので、大きな前進。
4月の試験にむけて猛ダッシュっす。

ちなみに、これで受かるとApprentice Ski guide、つまり見習い。
それから3年に以内に Full Ski Guideを受けると、晴れて一人前に。
ふー長い道のりです。

講師が持っている評価表。毎日チェックがはいる。

最初の数日はロジャースパス。いやー雪は深かった。でも元々あるトラックはもちろん使わないので、50cmぐらいのトレイルブレーキングの日々。

コーナーもただのキックターンではなく、お客さんが曲がりやすいようにならす

ロジャースパスのホテルに滞在。ルームメイトは、フジヤマガイドのゆうすけ。同じ日本人だと心強いっす。

ロジャースパスの雪安定度が悪かったのでロッキーに移動。こっちも天気は悪かったけどね。

ロッキーに来た目的は氷河でのホワイトアウトナビゲーション。最高のコンディション?

1日の始まりと終わりにはガイドミーティング

この写真の直後コンディションのあまりの悪さに講師から中止命令が。鼻が凍傷になりました。マイナス17度、風は時速80kmぐらい。

最終日には最終試験への心構えのレクチャーが。