チップの習慣


チップ。
イメージは海外の国がほとんど採用しているかのようだが、実は北米ならではといっていい制度。
オーストラリア、ニュージーランド、英国ではない。ヨーロッパ、ロシアは不明、中国、韓国にもない。

日本には微妙にある。旅館の仲居さんや、外科手術時の担当先生などへは手術前に気持ちをつつんだりする。あとバスの運ちゃんにもあるな。

まずは母国の場合は、手術をする前、仲居さんにサービスを受ける前に渡す。つまり、「今からわたくしお世話になりますから、チップをあげるのでもっとサービスしてね、もしくは、「手術成功させてね」という塩梅。チップ少なかったからお茶は出がらし、メスを体内に忘れていこう、という形にはならないと思うが。先にお金を見せる。日本ならではといえる、昔の風習。

悪の根源北米の場合は、どうでしょう。
ホテルの枕銭。今やホテルのハウスキーパーの時給は13ドルほど。ありえんぐらい高くて、枕銭なんぞに期待はしていない。実際北米人すらも枕銭を置く人はいなく、むしろ日本人が気を利かせて置く状態。

レストランのサーバー/ウェイトレス。
これが一番わけわからない。ウェイトレスの時給はチップがもらえるということで、各州の最低賃金に設定されていることが多い。
つまり、従業員の給料の一部は我々カスタマーがサポートすると。
なので、ウェイトレスはチップが少ないと、時に「何故チップがこんだけなのですか?私のサービスが悪かったですか?」と聞いてくるケースもある。

私思うに、「私のサービス」とは何ぞやと。
席に案内する、飲み物/食べ物のオーダーをとる、食事を運ぶ、会計をする。ここまでの作業は全て賃金の中に入っている最低限のサービスであるべき。つまり雇用者が持つべきコスト。

「私のサービス」を主張するのであれば、最低限の仕事をしたプラスで、例えば足裏マッサージをしてあげる、顔色から食事を決めてあげる、悩みにのってあげる、全て2人前ずつ盛りつけちゃう、みたいな特別サービスをしたら、チップをはらうことにすると。これがチップではないでしょうか?

さらに、めっちゃうまかった!チップはずむよと。これも変だよね。美味いと自信があるのであれば元々高くしちゃってよ。

まーこっちの風習なのであえて逆らってはいませんが、ベースは10%で支払って、足裏マッサージをしてもらった際は追加でチップをはずむことにしています。

でも、レストラン経営者が一番もうかるっすよ、これ。

先にお金を見せる日本流、去り際に置いていく北米流。後者のほうが粋ですがね。